chinda_fall_desu’s diary

竹内豊の日記

ヒューマンコンピューターインターフェースをもっと知りたいなー

【HCI論文】Extending the Body for Interaction with Reality (2017) - AR+伸縮する腕 -

今回の論文

"Extending the Body for Interaction with Reality"(CHI 2017)

www.youtube.com

どんなもの?

AR上で、自分の身体の一部であることの認識を保たせたまま、自分の腕を伸縮させることでIoTデバイスを直接操作する

先行研究との違い

・遠隔操作に自分の手の伸縮を利用
・精度やタスク完了時間によるパフォーマンスではなく、ユーザの体験に焦点を当てる

実装

ハードウェア
HMDとしてOculus Rift DK2を利用し、前面にカメラを取り付け、ARを実現する
・OptiTrackを利用してユーザとオブジェクトの追跡を行う

システム設計
・ある閾値まで仮想の腕は実際の腕と同じ長さだが、閾値を超えると仮想の腕は伸びる
・肩から手までの長さを基準に伸ばす
・ユーザが緑の袖を着用することで実際の腕が表示されないようにする
・深度データを利用し、衝突/オクルージョン/影 を再現する

検証方法

ユーザ実験を行い、アンケートを基に、仮想の腕 / 仮想の腕と実際の腕 / 手 / 手型のポインタ の四つ表示方法を比較した

議論

・実際の手と仮想の手が共存するとユーザは混乱する
・他の手法と比べて評価する実験をまだ行っていない

GUIによりスクリーンを介した実物体の操作が可能になり、TUIにより実物体への直接操作が可能になった
Body Extentionにより仮想身体による実物体への直接操作が可能になる


操作するIoTデバイス

・高さを変えられるテーブル
・傾斜を変えられるテーブル
・開閉できるカーテン

先行研究

Holodesk (2012)
・仮想の手ではなく、実際の手を使って仮想物体とインタラク
chindafalldesu.hatenablog.com

FingARtips (2004)
・手の形をしたポインタを使って遠隔操作
・・・

関連研究

Body cyberization by spatial augmented reality for reaching unreachable world (2017)
・ARではなく、SAR(プロジェクション)を利用
chindafalldesu.hatenablog.com