chinda_fall_desu’s diary

竹内豊の日記

コンピューターインターフェースをもっと知りたいなー

部屋のミニチュアを手に持って操作(コンピューターインターフェースの論文を読む No.67)

読んだ論文を自分なりに整理してみます。

今回の論文

"Virtual reality on a WIM: interactive worlds in miniature"(CHI 1995)

www.youtube.com


動画を見て思ったこと
・ミニチュアを使って、部屋の内装を変えるシステム?
VRだから実世界の部屋とは関係がないのか

どんなもの?

VR内で部屋のミニチュアを使うことで、一人称だけでなく、部屋を俯瞰した視点から操作を行える

先行研究との違い

既存の多くの仮想環境では単一の視点(一人称)、単一のスケール(1対1)しか与えられない

実装

・PolhemusのトラッカーがつけられたHMDを使う
・Polhemusのポジションセンサーがつけられたボードを片手で持つ
・選択および操作のためのボール型コントローラをもう片方の手で持つ

検証方法

・オフィススペースの設計を行うタスクを10人の被験者に与え、WIMの使い方の理解や操作性を調査した

議論

・ボードを持つとユーザは早く疲労するので、支えが必要(もしくはテーブルを使うか)
・ボードが邪魔になって十分にミニチュアに顔を近づけられない
・照明効果を表現できていない

天井からの目線で家電を操作(コンピューターインターフェースの論文を読む No.66)

読んだ論文を自分なりに整理してみます。

今回の論文

"CRISTAL: a collaborative home media and device controller based on a multi-touch display"(ITS 2009)

www.youtube.com


動画を見て思ったこと
・様々な出力デバイスをまとめて操作できるようなコントローラか
・様々なコンテンツ(映画や写真)の再生や操作を行える点においては、テレビリモコンと同じ
・しかし、複数の出力ディスプレイを一つのコントローラで操作できる点は異なる
・加えて、ほかの家電(掃除機や照明)の操作も行える
・smart homeが流行しつつある今の統合型コントローラの主流は、スマートスピーカーかな

・棚にある映画はどうやって認識しているのだろう?事前に登録するのか?どうでもいいか

どんなもの?

卓上のインターフェースを使って、複数の異なるデバイスを一元的に操作するシステム

先行研究との違い

・多くの卓上システムおよびアプリケーションがあるが、メディア制御として使うアプリケーションは少ない
・Remotableとは異なり、視覚的フィードバックを得られる

実装

・DiamondTouchテーブルでタッチ検知
・部屋全体を追跡するために天井にカメラを設置

検証方法

被験者に複数のデバイスを制御するタスクをこなしてもらい、フィードバックを得ることで、このシステムの改善点を調査

議論

・テーブルの大きさによってはドラッグアンドドロップしづらい
・卓上に物を置けないのは家庭用として不便

関連

さまざまな統合型コントローラ

ジェスチャー検知で操作
www.youtube.com

スマートスピーカーで操作
www.youtube.com

・自動化
www.youtube.com

ARを通して、タブレットで物体を動かす(コンピューターインターフェースの論文を読む No.65)

読んだ論文を自分なりに整理してみます。

今回の論文

"exTouch: spatially-aware embodied manipulation of actuated objects mediated by augmented reality"(TEI 2013)

vimeo.com


動画の疑問点
・既存のシステムの入出力方法にどのようなバリエーションがあるだろうか
(入力、操作)マウス・ゲーム機のコントローラ・ディスプレイ・ジェスチャー・手で動かす etc.
(出力、描画)実世界、ディスプレイ、AR上の仮想物体、VR上の仮想物体 etc.

・このシステムは、 ディスプレイによる入力 × 実世界の物体の運動という出力 かな
・普通のロボットの操作と何が違うんだろう

どんなもの?

ARを用いて、実世界の位置を指定して、物体を移動させるシステム

先行研究との違い

・カメラでキャプチャされた画像を用いたターゲットを操作する研究はある
・ARのオーバーレイ画像に関する研究もある

・しかしユーザの視点からの画像を用いてターゲットを操作する研究はされていない

実装

タブレットの背面カメラとAR技術を使って、実世界の物体の位置及び姿勢を取得
タブレット上でのタッチ・ドラッグ操作によって並進・回転移動の操作を行う
タブレット自体の移動させても指と物体の関係に基づいて、物体は移動を行う

検証方法

移動における自由度が異なる物体(ドローンや全方向移動ロボットなど)を操作することでインタラクションの有効性を調査

議論

タブレットの移動とタブレット内での移動操作を同時に行えるのは利点の一つ
・今回の自由角度からの操作と既存の固定カメラからの操作を比較できていない


関連

答え合わせ

・普通のロボットの操作と何が違うんだろう 
→ ディスプレイのUIを使って、ロボットを操作することは普通だが、実世界の位置を指定して動かすことは新しい

様々なUIに変化する形状ディスプレイ(コンピューターインターフェースの論文を読む No.62)

読んだ論文を自分なりに整理してみます

今回の論文

"inFORM: dynamic physical affordances and constraints through shape and object actuation"(UIST 2013)

vimeo.com

どんなもの?

形状ディスプレイに動的なアフォーダンス、動的な制約という性質を持たせることによって動的なUIを作成

先行研究との違い
  • SLAPでは、パッシブコントロールの制御と入力の静的なアフォーダンスを、トラッキングとセンシングによって提供している
  • Fingerfluxなどの磁石を用いた触覚フィードバックには、アフォーダンスが不足している
  • PICOではオブジェクトの動き方に制約を持たせたが、その制約は静的である

つまり、inFormの特徴は

具体的に

  • ピンディスプレイがボタンやタッチスクリーンに切り替わる
  • ひとつの形状に対して可能な操作を制限している
実装
  • 頭上の深度カメラで手と物体をトラッキング
  • 381×381mmの領域に30×30のピンを配置
検証方法

正式な定量的なユーザー評価は行っていない

議論
  • 急な形状変化はユーザーに不快感を与える

用語

Affordanceとは何か
  • perceived affordance...「説明が無くてもその使用方法が分かること」
  • real affordance... 「動物と物の間に存在する行為についての関係性そのもの」
  • 認知科学者ドナルドノーマンが"The Psychology Of Everyday Things"(1988)で提唱

ノンデザイナーこそ知っておきたい「アフォーダンス」入門|ferret

関連研究

触覚分野

Fingerflux(2011)...アフォーダンスが不足
chindafalldesu.hatenablog.com

動的に制御されるオブジェクト

・ The Actuated Workbench(2002)
chindafalldesu.hatenablog.com

・PICO(2007)...磁石の動き方に制約を持たせた
chindafalldesu.hatenablog.com

生き物みたいに風で浮遊する(コンピューターインターフェースの論文を読む No.64)

読んだ論文を自分なりに整理してみます

今回の論文

"floatio: Floating Tangible User Interface Based on Animacy Perception"(UIST 2016)

vimeo.com

動画の疑問点
・ある座標で静止させることはできないのかな
・球状で軽い物体しか浮遊させられないのかな

どんなもの?

風で球を浮遊させる装置を、双方向性、不規則性、重力に逆らう動きの三つの要素に基づいて作ることで有生性をもつ生き物らしい動きを表現

先行研究との違い

ロボティクスにおいて有生性に関する研究は盛んにおこなわれているが、TUIの分野においてはそうではない

実装

・コアンダ効果を用いて球の浮遊を安定化させた
・ブロワーファンで球を浮遊させた
Kinectを使って、球の位置、ユーザの手を追跡し、ユーザによる球の移動に合わせて、ファンの出力を変化させた

検証方法

・球の高さにおける誤差を測定した
・球を運ぶ際の成功率を測定した
・Interaction2016イベントに展示し、ユーザに体験してもらった

関連

似てる研究

磁気を使って、物体を浮遊させる研究
chindafalldesu.hatenablog.com

ドローンを用いたタンジブルなディスプレイ(コンピューターインターフェースの論文を読む No.63)

読んだ論文を自分なりに整理してみます。

今回の論文

"GridDrones: A Self-Levitating Physical Voxel Lattice for Interactive 3D Surface Deformations"(UIST 2018)

www.youtube.com

動画の疑問点
・ドローン群を形状変化ディスプレイとして用いる上に、インタラクティブにその形状変化を行えるのか
・ドローンを形状変化ディスプレイとして用いる研究は他にあるかな

どんなもの?

ドローンを用いた、インタラクティブに変化する2.5D形状変化ディスプレイ
programmable matterを作ることを目的としている

先行研究との違い

・inFORMのようなピンディスプレイとは違い、下から支えられない構造も表現できる
・既存の自己浮遊型の2.5Dディスプレイでは磁気や超音波を利用しているが、この研究ではドローンを用いる

実装

・手にマーカーを取り付け、viconモーションキャプチャーを使って、手のジェスチャーを検知する
・ドローンにも同様にマーカーを取り付け、位置を検知する

検証方法

建築物のライブモップアップを行えるアプリケーション、物理的動きを勉強できる教育用アプリケーションの二つのアプリを作成

議論

・バッテリーが供給できる電力に制約がある
・パフォーマンスを落とさずにドローンを増やせる
・ユーザの入力はz軸方向にしか行えない
・押し出し、回転などのCAD編集操作には対応していない

関連

似てる研究

磁気を使って、物体を浮遊させる研究(磁石を使ったディスプレイってあるのかな)
chindafalldesu.hatenablog.com

解説動画

www.youtube.com

再構成可能な3Dプリンタ(コンピューターインターフェースの論文を読む No.61)

読んだ論文を自分なりに整理してみます。

今回の論文

"Dynablock: Dynamic 3D Printing for Instant and Reconstructable Shape Formation"(UIST 2018)

www.youtube.com


動画の疑問点
・自動的に指定した形状のブロックをつくる研究?
・ユーザはどんなインタラクションができるのだろうか?

どんなもの?

・従来の3Dプリンタのように任意の形状のオブジェクトがつくれ、形状変化ディスプレイのように素早く形成可能で再構成可能な3Dプリンタ

先行研究との違い

・これまでの動的な3D形状の形成システムはコストのスケーラビリティ、速度のスケーラビリティ、解像度の点において問題があった

それに対し、Dynablockは
・ひとつの層全体を並列に形成し、高速に接続、切断を行うメカニズムを用いることで、問題を改善

実装

・接続部には安価でシンプルな永久磁石を用いる
・一層ずつ接続を行う

1. 永久磁石間に遮蔽物を設け、すべての磁石が切断されている状態をつくる(初期状態)
2. 層ごとに、接続を行いたい部分を持ち上げ、遮蔽物から切り離す
3. 持ち上げられた磁石はすべて接続されている

・これをN層に対して行う

検証方法

・複数のデモアプリケーションを作成

議論

・ブロックを小型化し、解像度を高めるには、並列アセンブラを小型化する必要がある
・組み立て時間は作動ピンの移動時間にのみ依存する

関連

答え合わせ

・自動的に指定した形状のブロックをつくる研究? 
→ 再構成ができること、高速で形成できることがメイン

・ユーザはどんなインタラクションができるのだろうか?
→形成されたブロックは取り外せ、自由に扱える

似てる研究

・ピンディスプレイを使って、オブジェクトを回転、水平移動させ、新たな形状をつくる
chindafalldesu.hatenablog.com