chinda_fall_desu’s diary

竹内豊の日記

ヒューマンコンピューターインターフェースをもっと知りたいなー

VRに合わせて家具を動かす(コンピューターインターフェースの論文を読む No.58)

読んだ論文を自分なりに整理してみます。

今回の論文

"RoomShift: Room-scale Dynamic Haptics for VR with Furniture-moving Swarm Robots"(CHI 2020)

www.youtube.com
動画の疑問点
・下記の二つの機能があるのかな?
 ・触覚提示のために、VR上での人の動きに合わせて、自動的に実世界の物体を動かす(VR上の物体の大きさや数 > 実世界の物体の大きさや数)
 ・ユーザのVR上での物体の移動操作に合わせて、実世界の物体を動かす(VR上の物体の大きさや数 = 実世界の物体の大きさや数)

・「Walking and Exploring」と「Teleporting」の違いはなんだ?


どんなもの?

部屋規模のVR空間の物体に触覚をもたせる。そのためにロボット群を用いて、実世界の物体を動かす。

先行研究との違い

ウェアラブルバイスによる触覚提示よりも没入感が高く、再現する範囲も部屋全体と広い。
またTilePoPのような床を変化させて部屋全体の触覚を提示する方法に比べて、速度、自由度の点で優っている。

実装

・Rumbaにシザーリフトを取り付け、家具を運べるようにしている。
・20台のIRカメラを使って、モーショントラッキングを行う。

検証方法

・4つの物理的な椅子と2つのユーザに合わせて移動する椅子の間に認識における違いがあるかを実験によって評価した
(つまり VR上の物体の数 > 実世界の物体の数 でも問題がないかを確認)

議論

・今回用いたロボットの性能によって下記の制約が生じた
・家具を持ち上げて運ぶため、家具の形に制約がある
・全方向移動ロボットでないため、向きを無視できない
・運べる重さに制約がある

・ドローンなど他のロボットを活用すれば、表現の可能性が広がる


関連

答え合わせ

・「Walking and Exploring」と「Teleporting」の違いはなんだ?
→前者は実世界でのユーザの動きに合わせて、物体を動かす。後者は仮想世界での瞬間移動に合わせて、物体を動かす。

感想

・ロボット群がそれぞれ一つの家具を持つのではなく、一パーツだけ持ち、それらを組みあわせて家具を組み立てるようにプログラムすれば、柔軟性、速度が向上しないかな
・encounteredtype hapticsって何だ?
→状況に応じてデバイスの形を変えることで提示する触覚のことか

似てる研究

ロボット群を使った研究
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