皮膚を入力装置として使う(コンピュータの論文を調査⑬)
読んだ論文をまとめます。適宜修正します。
今回は以下の論文を読みます。
"Skinput: Appropriating the Body as an Input Surface"(2010)
①どんなものか
皮膚を使って入力を行う。
②先行研究と比べてどこがすごいか
・コンピュータビジョンを用いるより計算コストが低い
・衣服にデバイスを入れるより安価
③技術や手法の肝
指の衝撃による皮膚の変位によって生成される波を検知して、入力位置を特定する。
精度を高めるために皮膚の入力場所を指定。
④どうやって有効だと検証したか
実験を行い、精度を測定した。
⑤議論はあるか
この生体音響システムを使えば、体を動かしているときもうまく入力可能。
⑥次に読むべき論文
"Scratch Input"(2008)
(コメントいただけると嬉しいです。)
タッチ、ジェスチャ、物体すべてを検知できる画期的なマット(コンピュータの論文を調査⑫)
読んだ論文をまとめます。適宜修正します。
今回は以下の論文を読みます。
"Project Zanzibar: A Portable and FlexibleTangible Interaction Platform"(2018)
①どんなものか
配置された物体を検知し、ユーザのタッチやジェスチャも感知するマットの開発。
②先行研究と比べてどこがすごいか
・光学テーブルトップシステムより今のポータブル化の文脈に沿っている
・タッチスクリーンのような面積の制限がない
・カメラ追跡で生じる照明と限定された空間の問題が生じない
③技術や手法の肝
NFCタグをつけた物体を検知する。
静電容量感知によってジェスチャを感知する。
④どうやって有効だと検証したか
ゲームと教育アプリケーションのプロトタイプを製作。
⑤議論はあるか
複数の物体との相互作用が実現できるほど十分な表面積があるのと同時に携帯性も兼ね備えている。
⑥次に読むべき論文
“SLAP”(2009)
(コメントいただけると嬉しいです。)
手のジェスチャーで入力(コンピュータの論文を調査⑪)
読んだ論文をまとめます。適宜修正します。
今回は以下の論文を読みます。
"Distant freehand pointing and clicking on very large, high resolution displays"(2005)
①どんなものか
壁サイズのディスプレイでフリーハンドポインティングおよびクリック操作ができるシステム。
②先行研究と比べてどこがすごいか
レーザーポインターなどの道具を使わずに自分の手だけで操作ができる。
③技術や手法の肝
モーショントラッキングシステムを使って、手の位置情報を取得する。
④どうやって有効だと検証したか
実験を行って、精度、かかる時間をほかの手法と比較した。
⑤議論はあるか
コンピュータビジョンの発展でトラッキングデバイスが必要なくなると手だけで入力できるようになる。
⑥次に読むべき論文
"VIDEOPLACE"(1991)
(コメントいただけると嬉しいです。)
自分の仮想モデルで入力(コンピュータの論文を調査⑩)
読んだ論文をまとめます。適宜修正します。
今回は以下の論文を読みます。
"Body-centric interaction techniques for very large wall displays"(2010)
①どんなものか
壁サイズのディスプレイでの入力のために、全身の仮想モデルを使った入力を行う。
②先行研究と比べてどこがすごいか
全身をモデル化し、それを用いて入力を行う。
③技術や手法の肝
磁気位置センサーとビジョントラッキングによって体の関節の3次元位置をリアルタイムで測定する。
④どうやって有効だと検証したか
6人のユーザーから予備的なユーザーフィードバックを収集した。
⑤議論はあるか
よりきめの細かい身体モデルの開発が必要。特に手と指。
⑥次に読むべき論文
"Distant freehand pointing and Clicking"(2005)
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ディスプレイとの距離で継続的に画面が切り替わる(コンピュータの論文を調査⑨)
読んだ論文をまとめます。適宜修正します。
今回は以下の論文を読みます。
"Proxemic Interaction: Designing for a Proximity and Orientation-Aware Environment"(2010)
①どんなものか
デバイスとの距離を継続的に入力として扱う。
②先行研究と比べてどこがすごいか
人と公共的なデバイスの距離に応じた出力の研究とデバイスとデバイスの距離に応じた出力の研究を組み合わせ、それを統合した環境をつくった。
③技術や手法の肝
・赤外線カメラを使って人、デバイスを追跡する
④どうやって有効だと検証したか
上記の環境を構築した。
⑤議論はあるか
デバイスと人の距離に適切な距離は定められるか
⑥次に読むべき論文
“The Computer for the 21st Century”(1999)
(コメントいただけると嬉しいです。)
GUIを超えるインターフェースTUI(コンピュータの論文を調査⑧)
読んだ論文をまとめます。適宜修正します。
今回は以下の論文を読みます。
"Tangible Bits: Towards Seamless Interfaces between People, Bits and Atoms"(1998)
動画1: ambientROOM(物理空間をインターフェースに)
vimeo.com
動画2: MetaDESK(GUIの要素を代替するデバイスの開発)
vimeo.com
1981年に"Designing the Star User Interface." でそれまでのGUI研究を統合した成果と方針を定め、1984年のMacintoshで商業化、Windowsで大きく広まった。
1991年の"Ubiquitous Computing"で新たなインターフェースのあり方が示され、1997年のこの論文で物理空間を用いた新たなインターフェースを提唱している。
インターフェースの進む道は二つあると述べた。
1.ウェアラブル端末のような小型化 2.物理空間への移行
①どんなものか
GUIを超える、物理空間を用いた新たなインターフェースTUI(Tangible User Interface)の提唱。
②先行研究と比べてどこがすごいか
無意識の明示的ではないインターフェースの提唱。
③技術や手法の肝
GUIの機能を日常空間の物体で行えるようにした。
例えば、物体の直感的移動で画面が拡大される。
④どうやって有効だと検証したか
metaDESK,、transBOARD、ambientROOMという三つのプロトタイプの作成。
⑤議論はあるか
光や影などの光学的なメタファーが役に立ちそう。
例えば、metaDeskでは仮想的なレンズを使い、それを通して見ると異なる情報が提示された。ambientROOMでは水面の変化を陰で表現した。
⑥次に読むべき論文
“The Computer for the 21st Century”(1999)
(コメントいただけると嬉しいです。)
Ambient Displayという概念の提唱(コンピュータの論文を調査⑦)
読んだ論文をまとめます。適宜修正します。
今回は以下の論文を読みます。
"Ambient Displays: Turning Architectural Space into an Interface between People and Digital Information"(1998)
①どんなものか
アンビエントディスプレイという概念を提唱。
アンビエントディスプレイとはデジタル情報へのインターフェイスとして物理環境全体を利用するディスプレイ。
②先行研究と比べてどこがすごいか
ディスプレイを画面から物理空間へ移動させた。
③技術や手法の肝
コンピュータの内側に人を配置させた。
④どうやって有効だと検証したか
アンビエントメディアの製作。
アンビエントルームでは、ある情報をこの部屋の物理空間の一部に写像することができる。
⑤議論はあるか
・物理空間のインターフェースの出力をどの五感に訴えるものにするか。
・無意識から意識へ移る閾値の調整。
⑥次に読むべき論文
"Tangible Bits"(1997)
(コメントいただけると嬉しいです。)